
「売上はあるけれど、毎月安定しない」「広告を止めると問い合わせも止まる」「社長自身が営業しなければ契約が取れない」「新商品を作っても単発売りで終わってしまう」「社員を増やしたら売上は増えたが、利益が残らなくなった」「今の事業をどうすれば年商1億円、10億円、その先へ伸ばせるのか分からない」
こうした悩みを抱える経営者は少なくありません。多くの場合、問題は商品や営業力だけではありません。会社全体の経営モデルが整理されていないことに原因があります。
経営モデルという言葉は広く使われていますが、実務では「どのように会社が価値を生み、顧客へ届け、利益を残し、さらに成長するのか」という全体構造として考えると分かりやすくなります。一般的なビジネスモデルでは、誰に、何を、どのように提供し、どのように収益化するかを設計します。実際、上位記事でも、ビジネスモデルを顧客への価値提供と継続的な利益創出を両立させる仕組みとして説明するものが多く見られます。
しかし、会社を長く成長させるためには、それだけでは足りません。
例えば非常に売れる商品を作れたとしても、その商品を売れるのが社長だけなら、売上上限は社長の時間で決まります。広告から問い合わせが大量に入っても、営業担当者が成約できなければ利益になりません。契約が増えても、実務部門が追いつかなければクレームが増えます。社員を増やしても教育制度がなければ生産性は上がりません。
つまり、経営モデルは商品と収益構造だけでは完成しません。
顧客を集める。
商品を売る。
価値を提供する。
利益を残す。
顧客と関係を続ける。
人を採用する。
人を育てる。
仕事を任せる。
数字を管理する。
利益を次の成長へ投資する。
この一連の流れがつながって初めて、会社として回る経営モデルになります。
ビジネスモデルを見直す際には、現在の事業構造や顧客、提供価値、競争環境などを確認しながら、これまでのモデルを再検討する必要性が示されています。また、中小企業庁は、小規模事業者が持続的に成長するためには、多様な顧客ニーズへ付加価値を提供し、経営力を高める重要性を示しています。
経営モデルを作る目的は、単に儲かる仕組みを考えることではありません。
会社が成長しても再現できること。
社長が現場から離れても動くこと。
顧客へ継続的に価値を提供できること。
社員も成長できること。
そして利益を次の成長へ再投資できること。
ここまで設計することが重要です。
この記事では、経営モデルについてよくある誤解、なぜモデルを作っても成果につながらないのか、モデルがない状態を放置するとどうなるのか、そして長期的に利益と価値を生み出す経営モデルの作り方を6つの実践ステップに分けて詳しく解説します。
よくある誤解
1.良い商品があれば経営モデルは成立する
商品力は事業の重要な要素です。しかし、良い商品があるだけでは経営モデルは完成しません。
どれほど優れた商品でも、誰に売るのかが曖昧なら集客は難しくなります。商品価値が高くても、それを伝えられる営業方法がなければ売れません。売れても原価や提供工数が高ければ利益が残りません。購入後の商品がなければ毎月新規顧客を獲得し続ける必要があります。
経営モデルでは、商品そのものではなく「商品を中心にどのように価値と利益が循環するか」を考える必要があります。
2.売上が増えるモデルなら良い経営モデルである
売上が増えることは重要です。しかし、売上が増えても利益が残らなければ、会社は強くなりません。
例えば100万円の売上を作るために80万円の費用が必要な事業と、同じ売上で50万円の費用しか必要ない事業では、経営の自由度が大きく変わります。
さらに売上が増えるたびに社員を増やさなければならないモデルでは、売上と同時に固定費も増えます。
経営モデルでは、売上だけではなく、粗利、営業利益、顧客獲得コスト、LTV、生産性などを含めて考える必要があります。
3.儲かっている他社のモデルを真似すればよい
他社の成功事例は参考になります。サブスクリプション、フランチャイズ、代理店、マッチング、プラットフォームなど、世の中にはさまざまなビジネスモデルがあります。
しかし、同じモデルを導入すれば同じ結果になるわけではありません。
顧客層が違う。
商品が違う。
会社のブランドが違う。
社員の能力が違う。
資金力が違う。
既存顧客との関係も違います。
重要なのは、他社の表面的な仕組みをコピーすることではなく、「なぜそのモデルで価値と利益が生まれるのか」という構造を理解し、自社へ合わせて再設計することです。
4.ビジネスモデルキャンバスを書けば完成する
ビジネスモデルキャンバスは、顧客、提供価値、チャネル、顧客との関係、収益、資源、活動、パートナー、コストなどを可視化できる便利なフレームワークです。
しかし、キャンバスを埋めること自体が目的になってはいけません。
紙の上では成立していても、本当に顧客が買うかは分かりません。
実際に商品を出す。
顧客へ聞く。
販売してみる。
利益を見る。
改善する。
ここまで進めて初めて経営モデルになります。
フレームワークは考えるための道具であり、事業そのものではありません。
5.経営モデルは一度作れば変えなくてよい
市場、顧客、競合、技術、人材、原価は変化します。
現在うまくいっているモデルでも、5年後に同じ競争力があるとは限りません。
経営モデルは完成品ではありません。
環境変化に合わせて改善し続ける仕組みです。
なぜうまくいかないのか
1.社長が作りたい商品から考えている
経営モデルを考えるとき、「何を売りたいか」から始める会社があります。
自社にはこの技術がある。
このサービスを売りたい。
この商品なら作れる。
しかし、顧客が求めていなければ事業にはなりません。
最初に考えるべきなのは顧客です。
誰が困っているのか。
何に困っているのか。
現在どのように解決しているのか。
その方法にどんな不満があるのか。
どの程度のお金を払ってでも解決したいのか。
顧客の課題から逆算して商品を作ることが重要です。
2.単品商品だけでモデルを考えている
一つの商品を売って終わるモデルでは、新規顧客を集め続ける必要があります。
顧客が最初の商品を購入した後、どんな悩みが生まれるのか。
次に必要になるサービスは何か。
上位商品は作れないか。
関連商品はないか。
継続サービスは作れないか。
紹介につながらないか。
ここまで設計すると、一人の顧客から生まれる価値と売上が変わります。
経営モデルでは、一回の取引ではなく顧客との長期関係を考える必要があります。
3.価格を競合だけで決めている
「競合が30万円だから当社も30万円」という価格設定では、自社の利益構造を作れません。
価格には、顧客が感じる価値、原価、営業コスト、提供工数、利益、将来投資まで含める必要があります。
競合より価格が高くても、提供価値が大きければ選ばれる可能性があります。
逆に、価格を下げなければ売れないのであれば、問題は価格ではなく商品の価値や伝え方にあるかもしれません。
経営モデルでは、「いくらで売れるか」だけでなく、「いくらで売らなければ継続できないか」まで考えます。
4.集客と営業と商品が分断されている
マーケティング担当は問い合わせ数を追う。
営業担当は契約数を追う。
実務担当は納品数を追う。
それぞれが自分の数字だけを見ていると、会社全体では利益が悪化する場合があります。
安い広告で大量の問い合わせを取っても、成約率が低ければ営業工数が増えます。
営業担当者が値引きして契約を増やせば、実務部門の負荷が増えます。
契約後のフォローがなければ顧客は離れます。
商品、WEB、集客、営業、実務、アフターフォローまで一つの流れとして設計する必要があります。
5.人が増えたときの仕組みを考えていない
創業者一人で提供できるモデルと、社員50人で提供するモデルでは必要な仕組みが違います。
社長だけが営業できる。
ベテランしか商品を提供できない。
重要判断はすべて社長。
この状態では売上が増えるほど社長や優秀な社員へ負荷が集中します。
経営モデルを作るときは、「自分ならできるか」だけではなく「他の人でも再現できるか」を考える必要があります。
6.利益が次の成長へ循環していない
経営モデルが完成しても、利益を使い切ってしまえば次の成長につながりません。
利益を社員教育へ投資する。
商品開発へ投資する。
集客へ投資する。
DXへ投資する。
新規事業へ投資する。
こうして利益を再投資することで、会社はさらに強くなります。
経営モデルでは、利益を残すところまでではなく、「残した利益を何へ使うのか」まで設計することが重要です。
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放置するとどうなるか
1.毎月ゼロから売上を作る経営になる
単発売り中心で継続やリピートが設計されていない場合、毎月新しい顧客を集めなければ売上を維持できません。
広告を止めれば問い合わせが止まる。
営業を止めれば売上が止まる。
社長が営業しなければ契約が止まる。
この状態では会社に売上が積み上がりません。
経営モデルを設計することで、新規顧客から継続、アップセル、クロスセル、紹介へつながる流れを作る必要があります。
2.売上が増えても利益が残らない
利益構造を考えずに売上だけ拡大すると、人件費、広告費、外注費、管理費なども増えます。
すると「年商は2倍になったのに利益はほとんど変わらない」ということが起きます。
経営モデルでは、売上規模だけではなく、どの部分で付加価値を生み、どこへコストが発生するのかを確認する必要があります。
中小企業庁も、持続的な事業拡大には付加価値を高める経営力が重要であることを示しています。
3.社長が会社最大のボトルネックになる
社長自身が商品を作り、営業し、顧客対応し、社員へ指示し、最終判断まで行っている会社は、一定規模までは非常に強いでしょう。
しかし、事業が拡大すると社長の時間が足りなくなります。
会社の成長速度が社長一人の処理能力で決まります。
経営モデルでは、社長の能力を会社の仕組みへ変える必要があります。
4.社員を増やしても生産性が上がらない
業務が標準化されていなければ、新しい社員が入るたびに教育コストが発生します。
仕事のやり方も社員ごとに変わります。
結果として人件費は増えるのに売上や利益が同じ割合で増えません。
経営モデルには、人材育成、教育、業務標準化まで含める必要があります。
5.競合との価格競争から抜け出せない
提供価値が明確でなければ、顧客から見ると競合との差が分かりません。
比較されるのは価格です。
安くしなければ売れない。
利益が下がる。
広告やサービスへ投資できない。
さらに差別化できなくなる。
この悪循環になります。
経営モデルを作る際には、「なぜ顧客が当社を選ぶのか」を明確にする必要があります。
6.環境変化に対応できなくなる
顧客ニーズ、技術、競争環境は変化します。
一つの成功モデルへ依存していると、その前提が崩れたときに会社全体が影響を受けます。
既存顧客へ新商品を提供する。
既存商品を新市場へ展開する。
新しい顧客と新しい商品を組み合わせる。
経営モデルを定期的に見直し、次の成長源を準備する必要があります。
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実践ステップ
経営モデルを作るには、思いついた商品から始めるのではなく、「理想」「顧客」「価値」「収益」「再現性」「循環」という順番で考えることが重要です。ここでは6つのステップに整理します。
1.社長が実現したい会社の姿を決める
最初に商品や売上から考えません。
どんな会社を作りたいのか。
どのくらいの売上と利益を目指すのか。
何人くらいの会社にしたいのか。
社長自身はどんな仕事をしていたいのか。
どんな顧客と付き合いたいのか。
何を社会へ残したいのか。
ここを整理します。
例えば年商10億円を目指しているのに、社長本人しか提供できない100万円の商品だけを売っているなら、そのモデルには物理的な限界があります。
未来の会社像から逆算して、必要な経営モデルを考えることが重要です。
2.理想顧客と解決する課題を決める
次に「誰を顧客にするのか」を明確にします。
年齢、業種、会社規模などの属性だけでは十分ではありません。
どんな悩みを持っているのか。
何に困っているのか。
その問題を放置するとどうなるのか。
現在何を使って解決しているのか。
なぜ現在の方法では満足できないのか。
ここまで深掘りします。
ビジネスモデルを考える際に「誰に、何を、どう提供するか」を整理することは、複数の解説で共通する基本要素です。
ターゲットを広くするより、「自社が最も価値を提供できる顧客」を明確にすることが重要です。
3.顧客価値から商品群を設計する
顧客の課題が分かったら商品を作ります。
ここで一つの商品だけを考えないことがポイントです。
入口商品。
本商品。
上位商品。
継続商品。
関連商品。
アフターフォロー。
顧客が最初に抱えている悩みだけではなく、その悩みを解決した後に何が必要になるのかまで考えます。
例えば無料診断から有料支援へつなげる。基本サービスから高度な支援へアップセルする。単発支援から月額支援へつなげる。
一人の顧客へ長く価値を提供することで、LTVも高まります。
4.価格と収益構造を設計する
商品が決まったら、どこで利益を生み出すかを考えます。
販売価格。
原価。
営業コスト。
広告費。
実務工数。
継続期間。
顧客獲得コスト。
LTV。
これらを確認します。
ビジネスモデルでは、価値を作るだけではなく、その価値から収益や利益を得る「価値獲得」まで成立させる必要があります。
さらに、単発売り、月額課金、成果報酬、紹介料、代理店収益など、複数の収益源を組み合わせられないか考えます。
ただし、収益源を増やすこと自体を目的にせず、顧客価値と自然につながる形で設計することが重要です。
5.集客から実務まで再現できる流れを作る
次に、商品が売れて顧客へ届くまでを設計します。
WEBで認知する。
問い合わせる。
無料相談を受ける。
営業する。
契約する。
サービスを提供する。
アフターフォローする。
次の商品へつなげる。
紹介してもらう。
この流れを一つにつなげます。
さらに、誰が担当するのかを決めます。
社長しか営業できないなら営業を標準化する。
ベテランしか実務できないならマニュアル化する。
問い合わせが増えたらAIやシステムを活用する。
顧客情報はCRMなどへ蓄積する。
経営モデルを「社長ならできる仕組み」から「会社として再現できる仕組み」へ変えます。
6.利益を人と次の成長へ再投資する
最後に、モデルから生まれた利益の使い方まで決めます。
人材採用。
社員教育。
商品開発。
広告。
AIやDX。
新規事業。
設備。
提携。
こうした分野へ計画的に再投資します。
利益を生む。
その利益で会社の能力を高める。
能力が高まることで顧客へさらに大きな価値を提供する。
さらに利益が増える。
この循環が回れば、経営モデル自体が成長していきます。
7.一般的解決策との違い
一般的な経営モデルやビジネスモデルの作り方では、「誰に」「何を」「どう届けるか」「どう儲けるか」という事業構造を中心に考えます。これは非常に重要です。
しかし、会社を実際に大きくするためには、そのモデルを誰が実行するのかまで考える必要があります。
商品は誰が作るのか。
誰が集客するのか。
誰が営業するのか。
誰が実務を行うのか。
誰が人材を育てるのか。
誰が数字を管理するのか。
ここまで設計しなければ、事業が伸びるほど社長へ仕事が集中します。
本記事で考える経営モデルは、顧客、商品、収益だけではなく、理念、採用、教育、評価、管理まで含め、「会社としてそのモデルを回し続けられるか」を重視します。
経営モデルを作るには、「社長の理想を決める」「理想顧客と課題を決める」「商品群を作る」「収益構造を作る」「再現できる業務導線を作る」「利益を再投資する」という6つのステップが重要です。
儲かる商品を一つ作ることがゴールではありません。
顧客へ価値を提供すると利益が生まれ、その利益を人や仕組みへ投資することで会社がさらに成長し、より大きな顧客価値を生み出せる循環を作ることが経営モデル設計の本質です。
5方良し経営で再設計
経営モデルを作るときに、「会社がいくら儲かるか」だけを考えると、短期的には成立しても長期的に問題が起きる可能性があります。そこで会社、従業員、顧客、世間、次世代という5つの視点から経営モデルを再設計します。自社だけの利益ではなく、関係する人へ価値が循環するモデルを作ることで、長期的に選ばれ続ける会社を目指します。
1.《会社良し》
利益が積み上がる経営モデルへ
会社良しでは、売上だけではなく利益と継続性を設計します。新規顧客から一度売上を作って終わるのではなく、継続商品、上位商品、関連商品、紹介などへつなげ、一人の顧客へ長期間価値を提供します。同時に、商品別利益率、顧客獲得コスト、LTV、提供工数などを確認し、売上が増えるほど利益も残る構造にします。さらに利益を採用、教育、商品開発、DX、新規事業へ再投資し、経営モデル自体が強くなる循環を作ります。
2.《従業員良し》
会社の成長が社員の成長につながるモデルへ
従業員良しでは、会社が売上を増やすほど社員の仕事量だけが増える経営モデルを避けます。業務を標準化し、AIやシステムを活用しながら単純作業を減らし、人が付加価値の高い仕事へ集中できる状態を作ります。また、会社の成長によって新しい役割、報酬、教育、キャリアが生まれる設計にします。社員が育つことで会社が成長し、会社が成長することで社員へさらに投資できる循環を作ることが重要です。
3.《顧客良し》
売り切りではなく顧客の成長を支えるモデルへ
顧客良しでは、一回の商品販売を目的にせず、顧客が抱える課題を長期的に解決する経営モデルを作ります。入口商品で最初の悩みを解決し、その後の課題に応じて上位商品や関連サービスを提供します。ただし、会社都合で商品を増やすのではなく、顧客にとって本当に必要な価値を提供することが前提です。売れば売るほど顧客が良くなる状態を作ることで、継続、リピート、紹介へつながります。
4.《世間良し》
パートナーと価値を広げるモデルへ
会社だけですべての商品やサービスを提供する必要はありません。世間良しでは、自社で提供できない価値について他社や専門家と連携します。例えば顧客の課題を解決できる企業を紹介する、共同商品を作る、代理店制度を作る、顧客を相互に紹介するなど、企業同士が協力することで一社では提供できない価値を生み出せます。自社だけが利益を得る取引ではなく、顧客、提携先、自社のそれぞれに利益が生まれる関係を設計します。
5.《次世代良し》
社長が変わっても続くモデルへ
次世代良しでは、現在の社長だけが実行できる経営モデルから脱却します。理念、判断基準、顧客情報、営業方法、商品ノウハウ、実務手順、数字などを会社の資産として残します。次世代リーダーを育成し、社長がいなくても現在の事業が動く状態を作ります。そのうえで経営者は新しい商品、市場、提携、未来戦略へ時間を使います。経営者が変わっても価値と利益を生み続けられることが、長期的な経営モデルには重要です。
5方良し経営で経営モデルを考えると、単に「どう儲けるか」という設計ではなくなります。会社には利益と成長、従業員には成長機会と働きやすさ、顧客には継続的な価値、世間には新しい取引や協業、次世代には持続できる会社を生み出します。会社が利益を得ることで社員へ投資し、社員が成長することで顧客価値が高まり、顧客から支持されることで会社の利益が増え、その利益を社会や未来へ再投資する。この循環まで含めて設計することが、5方良しの経営モデルです。

「今の商品は売れているけれど、その先の成長方法が分からない」「新規事業を作りたいが、どんなモデルにすればよいか分からない」「毎月新規顧客を集め続けている」「社長自身が営業しなければ売上が止まる」「年商1億円から10億円、その先へ進む経営モデルを作りたい」
このような悩みがある場合、一度、社長の分身にご相談ください。年商1~100億まで対応。どんな悩みも無料で相談できます。
経営モデルを考えるとき、いきなり新商品やサブスク、代理店制度などの仕組みから考えることはしません。まず社長の本音を出します。
本当はどんな会社を作りたいのか。
どこまで会社を成長させたいのか。
どんな顧客と長く付き合いたいのか。
どのくらい利益を残したいのか。
社長自身は将来どんな仕事をしたいのか。
社員にどんな未来を作りたいのか。
この理想を整理します。
次に経営の原理原則から会社全体を分解します。理念、評価、教育、採用、管理という会社基盤を確認し、そのうえで商品、WEB、集客、営業、実務という成長戦略を整理します。
商品では、誰のどんな悩みを解決するのか。
WEBでは、どの顧客を集めるのか。
集客では、どこから見込み顧客を獲得するのか。
営業では、どのように価値を伝えるのか。
実務では、誰でも再現できる提供方法になっているか。
さらに、契約後にどんな価値を提供し続けられるのかも整理します。
単発売りから継続へ。
一商品から複数商品へ。
自社だけの提供から提携企業との共同提供へ。
直接販売だけから代理店や紹介モデルへ。
BtoBだけからBtoCへ。
国内だけから海外へ。
既存顧客だけから新市場へ。
このように、現在持っている顧客、商品、ノウハウ、ネットワークを活かしながら、新しい利益構造を組み合わせていきます。
ただし、アイデアを増やすだけではありません。
それぞれについて、顧客価値、売上、利益、実行難易度、必要人材、必要投資などを整理し、優先順位を決めます。
そして社内だけで実行できない場合には、必要な専門家や実務担当者を組み合わせ、丸投げできるチーム設計まで整理します。
経営者自身がマーケティング、営業、WEB、採用、システム、法務など、すべての専門家になる必要はありません。
社長が行うべきなのは、会社の理想と方向性を決めることです。
その理想を実現するために、人、商品、仕組み、専門家を組み合わせて経営モデルを作ります。
目指すのは、社長が毎月頑張り続けなければ売上が作れない会社ではありません。
一度顧客と出会えば長く価値を提供できる。
社員でも価値を提供できる。
顧客から紹介が生まれる。
提携先からも顧客が集まる。
利益が残る。
その利益を次の成長へ投資できる。
この循環が続く会社を作ることです。
経営モデルの作り方を考えると、「どんな商品を売ればよいか」「どのビジネスモデルが儲かるか」といった商品や収益モデルへ目が向きがちです。しかし、本当に重要なのは、誰にどんな価値を提供し、その価値をどう届け、どう利益へ変え、その利益をどう次の成長へ循環させるかという会社全体の構造です。
一般的なビジネスモデルでは、「誰に、何を、どのように提供し、どのように収益化するか」が中心になります。これは経営モデルを作るうえで欠かせない土台です。実際、多くの解説でも、ビジネスモデルは顧客への価値提供と継続的な利益創出を両立させる仕組みとして整理されています。
しかし、会社経営ではその先まで考える必要があります。誰が売るのか。誰が商品を提供するのか。社員が増えても同じ品質を出せるのか。社長がいなくても判断できるのか。顧客との関係は購入後も続くのか。利益を何へ再投資するのか。ここまでつながらなければ、事業は売れても会社として拡大できません。
まず社長自身がどんな会社を作りたいのかを明確にします。年商、利益、会社規模だけではなく、どんな顧客と付き合い、社員にどんな未来を作り、社長自身がどの仕事へ集中したいのかまで考えます。次に、その理想を実現する顧客を決めます。誰がどんな課題を持っていて、自社だからこそ何を解決できるのかを明確にします。
そのうえで商品を設計します。一つの商品だけではなく、入口商品、本商品、上位商品、継続商品、関連商品、アフターフォローまで考えます。売って終わるモデルではなく、顧客の課題が変化するたびに新しい価値を提供できる関係を作ります。
次に価格と利益構造を設計します。売上だけではなく、原価、広告費、営業工数、実務工数、顧客獲得コスト、LTVなどを確認します。価値を提供しているのに利益が残らないのであれば、そのモデルは長期的には続きません。価値創造と同時に価値獲得まで考える必要があります。
そして、顧客が会社を知ってから長期顧客になるまでの流れを作ります。WEBで知る。問い合わせる。相談する。契約する。サービスを受ける。フォローを受ける。次の商品を利用する。紹介する。この一連の流れがつながれば、新規集客だけに依存しない経営へ近づきます。
さらに重要なのが再現性です。社長だけが売れるモデルではなく、社員でも売れるようにする。ベテランしか提供できない商品ではなく、教育と仕組みで品質を再現できるようにする。顧客情報や判断基準を個人の頭の中ではなく会社へ残す。こうして経営モデルを個人から組織へ移します。
最後に、モデルから生まれた利益を次の成長へ再投資します。社員教育、商品開発、AI、DX、集客、新規事業、設備、提携などへ投資し、さらに高い価値を生み出します。この「価値を作る、利益を得る、再投資する、さらに価値を高める」という循環が回ることで、経営モデルそのものが強くなっていきます。
また、経営モデルは一度作って終わりではありません。顧客ニーズ、競合、技術、社会環境は変化します。既存商品を既存市場でもっと伸ばすのか、新しい商品を既存顧客へ提供するのか、既存商品を新しい市場へ広げるのか、まったく新しい事業へ挑戦するのか。中小企業庁が紹介する成長戦略でも、製品と市場を既存、新規に分けて成長方向を考える考え方が示されています。
そして、何のために経営モデルを作るのかも重要です。会社だけが利益を得るモデルではなく、会社、従業員、顧客、世間、次世代という5つの視点から設計します。会社に利益が残るから社員へ投資できる。社員が成長するから顧客価値が高まる。顧客から支持されるから利益が増える。企業同士が協力することで社会へ新しい価値が生まれる。そして残った利益やノウハウを次の世代へ投資する。この循環ができれば、利益を増やすことと良い会社を作ることが同じ方向になります。
経営モデルとは、単なる「儲け方」ではありません。顧客価値、商品、価格、集客、営業、実務、継続、組織、人材、利益、投資を一つにつなぎ、会社が価値と利益を生み続けられる仕組みです。
もし今、「もっと売上を増やしたい」と考えているのであれば、売上施策を増やす前に現在の経営モデルを一度見直してみてください。誰に価値を提供しているのか。その顧客の次の悩みまで支援できないか。もっと高い価値を提供できないか。継続商品を作れないか。紹介や提携で顧客を増やせないか。社長以外でも売れるようにできないか。人が増えなくても売上を伸ばせないか。利益を次の成長へ循環できているか。
この一つひとつをつなぎ直すことで、単発の売上から積み上がる売上へ、社長依存から組織経営へ、薄利経営から価値と利益が循環する経営へ変えていくことができます。
経営モデルを作る本当の目的は、今だけ儲かる会社を作ることではありません。顧客へ価値を提供するほど会社が成長し、会社が成長するほど社員や社会へ価値を還元でき、その価値がさらに次の成長を生み出す会社を作ることです。



